第1回能登訪問(二日目)概要

<施術日時>
3月20日(水・祝)11:00~15:30

<場所>
輪島KABULET(輪島市河井町)

<参加者>
4名 〔中村(岐阜), 森野(愛知), 西井(兵庫), 森川(兵庫)〕

<受療者>
30名(内7名が再療)

<対象>
近隣住民、避難所被災者(被災者支援)
施設の利用者、職員(支援者支援)

<活動内容>
・鍼灸マッサージ施術
・セルフケア用品の無償配布(希望者)

<日程>
7:00 七尾市避難所で避難者と共にラジオ体操
8:00 レンタカー出発
9:20 輪島市内の被災現場を回る
10:10 輪島KABULET到着、準備
11:00~ 鍼灸マッサージ施術
15:30 施術終了、撤収(悪天候予報の為、30分早める)
16:00 金沢駅へ向けて出発(大雨、雪、霙に会う)
18:30 金沢駅にて解散

<詳細>
昨日に引き続き、同拠点で鍼灸マッサージ施術を提供。
朝、拠点に向かう道中、ある被災者から施術希望の電話があった。
チラシに連絡先を書いてあった為であるが、それほど待ち望んでくれていたことが嬉しかった。

この日は朝早く宿泊先を出発したので、拠点のある輪島市内に早めに到着した。
大規模な火事のあった輪島朝市もすぐ近くであり、周辺の被災現場を回った。
道路も波打ち、倒壊したり消失した建物もあまり手つかずのようにも思えた。
復旧の先の復興には時間がかかるように感じられた。

この日一番の受療者は、昨日ご挨拶に行った鍼灸院の先生であった。
自ら被災されているにも関わらず、活動の様子を見に差し入れを届けてくださった。
お忙しい中、施術も受けて頂いたが、お身体からそのご苦労が感じ取られた。
地元鍼灸院の先生を支援することも、外部から来た鍼灸師の役目であると感じた。

そして、昨日の施術を受けて良かったからと、7名の方が二日連続で受療された。
また、昨日配布したセルフケア用品を使う人を見て、興味を持ち受療しに来てくれた方もいた。
これまでの被災地同様、同じ場所で継続して支援すると、施術後の経過を知ることも出来てお互いに良いことだと感じる。

施術の様子

受療者の主訴としては、痛み、倦怠感、睡眠に対する悩みが圧倒的に多い(91%)。
これまでの被災地でもそうだったが、空気が悪く、鼻や咽といった呼吸器系の不調も多い。
それに伴い、頭痛、首肩こり、背中の痛みなどの訴えも多かった(54%)。

この日は西日本を中心に悪天候となる予報であった。
石川県内もこの時期にも関わらず、雪や風が強まる予報で、帰りの交通手段が早めに途絶えるかもしれないニュースが入った。
多くのメンバーが翌日朝から仕事も控えていたため、活動を早めに切り上げ、帰路につかせて頂くことにした。
忘れ物、落とし物がないように、受け入れて頂いた現地の団体にご迷惑をかけないように、後片付けもしっかりして撤収した。

後片付け

帰り道は予報通り、雨と雪と霙と風が吹き付け、北陸の自然の厳しさをまざまざと見せつけられた。

輪島市内

能登半島地震は、半島の先に行けば行くほど被害も大きくなり、アクセスも悪くなる。
発災からもうすぐ3か月が経つが、倒壊した建物はそのままのところも多く、復興には長い時間がかかるだろう。

被災地に実際に足を運び、その光景を目にし、被災者の声を聞くことで、その現状とこれからを痛感する。

はり灸レンジャーとしては、関連団体と連携し、細く長く、継続した支援を行う意向である。

(森川真二)

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