仮設住宅での暮らしも4年目へ

はり灸レッド舟橋です。
今日は東北被災地の生の声をご紹介しようと思います。

2014年3月下旬の第10回訪問では、気仙沼市の仮設住宅を訪問治療しました。
その際に橋渡しをしていただいたのが、三浦友幸さんです。

3/23(日)の夕方、治療を終えた私たちは、ご多忙な三浦さんにお願いし、気仙沼の最近の様子を教えていただきました。

要点を以下にまとめます。

(民生部門 生活・住宅)

1) 高台や盛り土など宅地造成に時間がかかっている。
あと2~3年後にようやく土地が用意されても、そこから新築住宅を建てるのに一層時間が必要。
今でも建設ラッシュでスケジュールに遅れが出ているし、東京五輪の時期が近づき更に人手不足、資材不足になるだろう。

2)公営の災害復興集団住宅は、早いところは2014年4月から入居が始まるが、全体はさらに3年ほどかかりそうだ。

3)阪神淡路大震災の復興過程の反省から、宮城県ができるだけ元の集落(コミュニティ)ごとに優先して仮設入居を進めた。
(岩手県は順番に入れたと聞く)
 しかし、さまざまな理由で漏れた方々が気仙沼市から遠方の市外域(主に内陸部の岩手県一関市など)に入らざるを得なかった。

4)そんな中、仮設住宅での生活が長くなり(すでに3年!)、それなりにうまく仮設の暮らしに適応している人と、そうでない人との差が出ている。
 予想されていたことだが、孤立しアルコールに溺れるひとが多い。
 今回の大谷中学校仮設とは別の場所の話ではあるが、自殺の事案も出ている。

5)仮設で暮らす人々の健康が課題になり、(ストレスのせいか?)がんの進行は早いのではないか、という報告も出ているそうだ。

三浦さんのお話はまだまだ続くのですが、長くなるので今回は住宅・仮設の問題のみ抜き書きしました。
その場でメモしたものなので、誤りももあるかと思います。その責は舟橋が負うべきものです。

医療職である私たちは、たとえば、5)の問題は根拠と共にきちんと調べなければ安易に噂のように流してはいけない、と思っています。
しかし、しばし逡巡のうえ、この原稿に書いた理由は、
「たとえ、がんの進行が早い、という話が事実ではなくとも、ある現象をそのように解釈せざるを得ないぐらい厳しい環境下の置かれているのが仮設住宅での生活である」
という感じを伝えたかったからです。

(三浦さんのお話はつづきます)

三浦友幸

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