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はり灸レンジャー ~鍼灸震災ボランティア~
旧ブログサイトです。
グループが発足した2011年から、メンバーによる活動報告や関連団体の紹介、被災地の声、ボランティアの声を届けてきました。こちらのサイトに過去の記事も含め、移行中です。
メール: harikyu.ranger@gmail.com
昨年9月、はり灸レンジャーチームは宮城県気仙沼のNPO法人「森は海の恋人」の方々と初対面となりました。
レンジャーの岡本さんが繋いでくださった縁でお世話になったわけですが、その時ほんの少し畠山重篤さんにもお会いすることができました。
その後岡本さんのおすすめで、以前NHKで放送された畠山さんの特集番組を見ましたがもう圧倒されました。
NPO法人「森は海の恋人」については、こちらのHPを。
↓
http://www.mori-umi.org/
一体、畠山さんはどんな方なのか・・・興味が湧く中で畠山さん著書の本を読むことができました。
独自の視点で養殖に取り組んできた畠山さん。
この本は、帆立貝の養殖を中心にした内容で、畠山さんの幼少時代からの海との関わり方が詳細に綴られていました。
海を通して、生きていくうえで大切なことをすべてと言えばオーバーかもしれませんが、非常に多くのことを学んできた方なのだと感じます。
震災があってもそれでも海と真っ向から向き合っている姿は、初めてお目にかかった頃は「すごいなぁ・・・」と驚くばかりでした。
しかし、この本を読むことで、畠山さんの前向きさと海への愛情を知れば、その姿勢が自然と納得できました。
本全体を読んで感じたのは、本当に海(自然)は豊かだということでしょう。
私は岐阜出身からなのかあまり海に馴染みがないので、海と生きる方々の生活ぶりを知ることはとても新鮮でした。
個人的な話ですが、私も小さい頃から帆立貝が大好きで畠山さんたちから戴いた帆立を食べたときは本当に感動しました。
それは、まだ帆立の養殖が難しかった時代から本当に奮闘された畠山さんが、あの震災と津波の被害を受け、それでも海を信じて育て上げた帆立だったからこそ感じることができたのだと思います。
やはり、「人を知る」ということは良いことだなと改めて感じることができました。
遠く離れていても、帆立や牡蠣などを見ると以前より明らかに親しみがわきます。
またみなさんにお会いできる日が楽しみです。
(吉村早也香)
「あの日を忘れない」
「震災を風化させない」
といった報道を、神戸ではよく聞くようになりました。
阪神大震災前から同じ住所に住む人が、神戸市で3割、芦屋市・西宮市で2割となっているようです。(再転入なども含めればもっと多いのでしょうが。)19歳以下の人は当然経験していないわけで、震災を知らない人が増えているということは、この19年という歳月が物語っています。でも、忘れたり風化するということは、時がたち前に進んでいるともとれます。前を向いていることがいかに大切か。
ただそんな中で前に進めない人も事実。単に「地震があった」とか「被害状況」を伝えるのではなく、その震災でつらい思いをしている人がいるということが伝わるように、経験した人が伝えられるように。写真や映像からは伝わってこない、人を通じて伝わっていきます。
東北大震災のボランティア活動も、知らない人に伝えることが課題にあります。東北の様子を地元に帰って伝えることも一つですし、阪神大震災から復興している神戸を東北の方に伝えることも。前を向けるような希望となっていただけたらと願います。
(2014年1月17日 森川)
鍼灸は、いつでもどこでも施術ができる利便性があります。たった1本の鍼と技術があれば、避難所や仮設住宅において、被災者の心身のケアを行なうこともできます。しかしその技術には、求められる技量があります。
・ 鍼灸治療がはじめての人にも薦められる (鍼灸は世間にはまだまだマイナー)
・ 鍼や灸を使わない施術もできる (火が使えなかったり、医療行為が認められない場所も)
・ 刺激量を調整できる、やさしい治療 (満身創痍の被災者は非常にデリケート)
・ 問診から施術まで、短時間で行なえる (大人数の希望者(初診者)が待ち構えていることも)
・ 治療後のセルフケアも指導できる (一回の治療では限界も。その後の自立を促すことも大事。)
上記を満たしているのが、反応点治療です。皮膚に現れ出た疾病のサインを指先で瞬間的に感じ取り、その皮膚をターゲットに刺激を与えるやさしい治療法です。さらに一回の治療で終わってしまうことなく、その後のローラー鍼や簡易灸を使ったセルフケアで、長期的な被災生活で心配される慢性的な内臓疾患にも、対応ができます。
そんな反応点治療の講習会が東京で行なわれます。ボランティア治療に自信のない鍼灸師の先生や学生さん、反応点治療を学んでみませんか?
<開催場所・日時と日程>
〒151-0053
東京都渋谷区代々木1-55 学園ビル
2013年12月15日(日)
講義11:00〜12:00.実技13:30〜16:00
内容 交感神経系と反応点との関わり
美顔のポイント・顔面や頭部の愁訴の治療
反応点治療における刺鍼法
刺鍼による皮膚の変化=反応点の捉え方
2014年 1月19日(日)
講義11:00〜12:00 実技13:30〜16:00
内容 痛みの神経から内臓・浅・深層筋を区別する
痛みのしくみと反応点治療における本治と標治法
パーキンソン病の運動障害は治まる
刺鍼による皮膚の変化=筋と内臓反応点の相違
<参加費と申込>
・ 参加費 1日あたり8,000 円. 当日受付でお支払いください。
・ 定員を50名とします。(定員を満たしますと募集を終えます)
・ 事前にお申込ください。 → harisenbon814@yahoo.co.jp 担当:岸本まで
・ 鍼灸道具は各自でご持参ください(鍼:寸3、1番 消毒具など)。
・ 詳しくは反応点治療研究会ホームページ http://www.hannoten.com/ をご参照ください。
(森川)
9月1日は防災の日。
私が住んでいる町でも防災訓練がありました。
町内に響く防災用サイレンを聞きながら、
南三陸町の事を思い出しました。
はり灸レンジャーとして訪問して驚いたのは
訪問先の南三陸町にたくさん立てられていた津波浸水地域を示す立て看板でした。
海から何キロも離れた内陸地や、ある程度海より土地の高いところに
「津波到達ここまで」(うろ覚えな文なのですが)の看板があり
「こんな所まで津波が押し寄せたのか…!!」と驚愕した記憶があります。
3.11の震災以前は、1960年のチリ地震での津波の浸水域を示す看板があったそうです。
南三陸町は1960年のチリ地震での津波の被害を大きくうけている地域のため、
日頃から防災訓練にも特に力を入れており
「地震の後には津波が来る」という教訓が生きている土地だったのです。
それでも、チリ地震の際無事だった比較的高い土地に住んでいた方たちには
「この土地なら大丈夫」という思いがあったそうです。
「津波が来たのが夜だったら、サイレンを聞いても逃げずに命を落としていたかもしれない」
と話されていました。
被災された土地には今、新たに東海大震災での津波浸水地域を示す看板が立てられています。
また、看板だけではなく、大人たちが「ここまで水が来たんだよ」と子供たちに口伝えで教えていくのでしょう。
(話で教えられたことは、特に記憶に残るような気がします。)
これから南三陸町で生きていく人たちのために、新しい防災が始まっているのだと思いました。
私の住んでいる岐阜にも「地滑り注意」や「浸水注意地域」(海なし県なので川の氾濫を示す)
があります。日ごろからそういった看板に目を向けたり、
地元に昔から住む方の話に耳を傾けて、防災に取り入れていかなければと思います。
(はり灸レンジャーイエロー 清水)
こんにちわ、ブルー森川です。
はり灸レンジャーは、これまで多くの方々にご支援ご協力いただき、活動を行なってきました。震災発生以降、定期的に被災地を訪問し、鍼灸治療とセルフケアをお伝えしてきました。しかし、メンバーの中心は岐阜と神戸にいて交通費などの自己負担は大きく、助成金も活動費も残りわずかになり、心配していたところ…。
先日、大和証券福祉財団より私たちの活動が認められ、助成金をいただくことができました。大和証券福祉財団では、福祉、医療分野におけるボランティア団体の活動支援などをされていました。さらに、東日本大震災を受け、災害時ボランティア活動助成として被災地支援に対しても助成が行なわれ、私たちはり灸レンジャーもその評価をいただきました。
今回の助成金も全額、被災地での活動のために使わせていただきます。これからも多くの方のご厚意を被災地へ届けられるよう、継続した活動を続けて参ります。来月9月には、第9回目の訪問を予定しています。また詳細決まりましたら、ご報告致します。