第7回能登訪問

はり灸レンジャー第7回能登訪問の初日3/23(日)のみ参加させて頂いた石川県の鍼灸師藤田英一です。今回も滞りなく無事活動を終えることが出来ました。私はただ参加して施術を行うだけの楽な身分でおりますが、事前の緻密なスケジュール調整や各種準備、活動中の施術、事後の報告書作成などで多忙を極める森川先生、重い荷物を担ぎ朝早くご自宅を出発される先生方、現地で受け入れ業務をされているJOCAの方々、いつも本当にお疲れ様です。今回の訪問の数日前まで石川県では雪がチラついていましたが(訪問の一週間後3/30(日)も雪が降っています!)、ちょうど訪問した日は好天に恵まれました。

活動場所は恒例の河原田公民館。現在河原田公民館は避難所の役目を終えて普通の公民館となっており、職員の方は常駐しておらず、何かあれば誰かが鍵を開けに来るということでした。ここ河原田公民館で私は鍼灸ボランティアの教科書的存在である西井先生、中村先生とともに施術を行いました。とても心強かったです!当初人影もなく大丈夫か?と思いましたが、開始前から来られたり、また受付終了時には混雑するほど人が来られ、お断りさせてもらった方もいらっしゃるほどでした。河原田公民館の広報や掲示板、チラシ等の事前告知を見てずっと楽しみにされていた方、楽しみにしていたけどうっかり忘れていた方(当日の声かけで思い出す)、近所の人に誘われて来られた方、何度も施術を受けに来られている方、皆様のご健康をお祈り致します。

奥能登地方では昨年の地震や豪雨、そして今年2月には大雪警報が出るなど近年自然災害が多発。復旧復興も遅れ人口流出が加速、若い世代の働き場所の減少、小中学校の統廃合、毎年定員割れの高校、赤字が続いている公立病院の再編や統合による医療へのアクセス困難、観光名所が崩壊し観光客の減少、、、。明るい話題はありませんが、それでもその地で頑張って生きていこうと決心された方々、そしてその人達を応援、支えていこうと奮闘する者達、みんなで勇気と元気を出して前に進んで行きましょう!

藤田202503

第七回 能登訪問

3月23日(日)、はり灸レンジャー7度目の鍼灸ボランティアに私個人は4度目の参加をしました。

これまでは金沢駅で仲間達に合流してレンタカーに乗せて頂きましたが、今回は七尾方面から自家用車で輪島に行きました。

七尾の辺りから屋根のブルーシートと瓦屋の看板が気になるようになり、自動車専用道路の段差もなかなかのもので、まだ復旧復興の途中なのだと改めて感じました。

地元で寄らせて頂いた定食屋のご主人も、復旧がまだなので、復興は更に先だと話してくださいました。活動は午後、河原田小学校の敷地内にある談話室に足を運んでくださる皆様に鍼灸体験を提供しました。

ある利用者様が、地震直後しばらく車中泊をしていたという話が印象的だったので、帰宅後に自宅前で車中泊を試してみましたが、エンジンをかけずにいたら寒さで寝られずわずか40分でリタイアしました。

3月でも夜は寒いので、1月の被災直後は(エンジン利用の有無までは伺いませんでしたが、ガソリンも消耗品なので…)布団をたくさん準備しても寒かったと思います。

そのような不便な生活が二度と無い事を祈るばかりです。

地震の後から不調が出た方もいる一方で、それ以前からの慢性的な症状を話してくださる方も多く、治らないと諦めているご様子を伺うと、こちらも少しでも改善できないものかと肩に力が入りそうでした。

鍼灸は初めての方もみえましたが、鍼やせんねん灸を知って頂ければ、今後の不調の際に選択肢が増えるかもしれないと思い、今回は同意を得られる方には一通り体験して頂きました。

鍼は怖いという方にはローラー鍼をセルフケアも兼ねて紹介した甲斐もあり、全体的に『楽になったような気がする』と好意的な感想が聞けたと思います。

活動後に振り返ると、もう少し伝えられる事があったと反省もありますが、それらは次回に繋げたいと思います。

今回も一緒に活動したメンバーの皆様、足を運んでくださった地元あるいは支援者の皆様、ありがとうございました。

いつも活動を支援してくださる企業や団体様にも厚く御礼申し上げます。

木村202503

木村

変化を感じた7回目訪問。

はり灸レンジャーイエロー中村です。

震災から一年3ヶ月、はり灸レンジャーとして初めての能登訪問からちょうど一年。

様々な面で変化を感じる訪問となりました。

一番の変化は、地元の皆さんが日常を少しずつ取り戻している、と感じられたこと。

一日目に伺った河原田公民館では、何人もの方から「春の畑仕事をはじめた」というお話を伺うことができました。

『昨年はそれどころじゃなかった分、今年は草取りが忙しい』なんてお話に、昨年とは違う活気を感じました。

二日目に訪問した山岸町第2団地集会所でも

お仕事の話や日々の過ごし方のお話、最近のお店事情といった、地震や豪雨以外の話題も以前に比べて増えていて。

お伺いする体の不調についても、震災の影響が色濃かった昨年の春夏頃と比べると、日々の生活の中で生じるものが多くなっている印象を受けました。

とはいえ、震災の影響や被害はまだまだ大きく、崩れたまま取り残されている家屋や、豪雨で土砂が流れ込み放置された農地を見ていると胸が大きく痛みます。

それでも「出来ることをやっていくしかないよね」という地元の方達の言葉に、前向きな気持ちを感じた訪問でした。

中村202503

中村真奈美

継続支援の大切さ

こんにちは。
はり灸レンジャーパープルの西井です。

雪解けを待ち、今年初めての輪島での災害支援鍼灸ボランティア活動に参加させていただきました。

今回で、はり灸レンジャーとしての活動は7回目、私自身は5回目の参加となります。

輪島に伺う度に、道路の整備や建物の解体が進むなど、着実に復興への歩みが感じられます。
その一方で、手つかずの倒壊家屋、整備の遅れた道路や建物、痛々しい地滑りの跡が残る山々を見るにつけ、復興への道のりはまだ遠いと痛感します。

今回の2日間の活動では、メンバーと二手に分かれて2つの拠点で施術を行いました。

1日目は河原田公民館、2日目は初めての訪問となる山岸町第3団地談話室での活動でした。

仮設住宅での生活は不自由な点が多いにもかかわらず、以前に比べて不眠や不安を訴える方が減り、畑仕事や仕事による疲労を訴える方が増えたことは、日常が戻りつつある証拠であり、大変嬉しく思いました。

何度も輪島を訪れていると、顔なじみの方も増え、
「あれから体が楽になったよ」
「教えてもらったローラー鍼を頑張っているから、前ほど痛まなくなったよ」
といった嬉しい報告をいただくこともあり、継続して支援することの喜びを感じています。

私たちはり灸レンジャーは、その場限りの治療ではなく、ローラー鍼の提供やセルフケア指導、地元の鍼灸院との連携を通じて、継続的な治療をサポートしています。

輪島、そして能登の皆様が健やかに過ごせるよう、これからも陰ながら支援を続けていきたいと思っています。

西井202503

能登訪問初参加しました

初めまして!
3/9に卒業、「鍼灸国家試験結果待ち期間中」のかんざわなほと申します、よろしくお願いします。
在学中から森川先生に頼み込み、3/23〜24、能登訪問に初めて帯同させていただきました。
今回は主に問診や誘導、写真撮影のお手伝いをさせていただきました。

鍼灸もマッサージも受けた経験がない方がたくさんおられ、施術前は「鍼怖いなー」と言う方もおられましたが、施術後は全ての方が「気持ちよかったー」、「お父さんも連れてくる」、「隣のあの子も連れてくる」など、ニコニコ、お顔ツヤツヤで帰っていく様子を見て、鍼灸の凄さを感じることができました。
全ての方に直後効果があるのを目の当たりにして、先生方のような鍼灸師になりたい!と強く感じました。

能登〜金沢の間、場所によって被害状況が異なり、通常営業しているお店の前に被害が大きなおうちがあったり、道路がデコボコだったり、広範囲な地滑りがあったり、実際に見ないとわからないことだらけでした。

ししっぽ定食

23日夕食に食べた「シシッポ定食」もとても美味しく、「民宿わじま」のお風呂も気持ちよく、お財布見失う→見つかる、白衣見失う→見つかるなど鈍臭さ全開でしたが、先生方に温かく見守っていただきました。学校に通っているだけでは経験できない、貴重な体験ができました。
ありがとうございました。

神沢202503

シーグリーン 神沢奈帆

第7回能登訪問(二日目)概要

<日時>
3月24日(月)13:00~18:30

<場所>
③山岸町第2団地 集会所(輪島市山岸町)
④山岸町第3団地 談話室(輪島市山岸町)

<参加者>
鍼灸マッサージ師 1名〔中村(岐阜県)〕
鍼灸師 4名〔谷(石川県輪島市), 重松(兵庫県), 西井(兵庫県), 森川(兵庫県)〕
調整員 1名〔神沢(兵庫県)〕

<受療者>
③ 23名
④ 14名
計 37名

<対象>
避難所の被災者
仮設団地入居者
近隣住民

<活動内容>
鍼灸施術
セルフケア用品の無償配布(希望者)
地元(輪島市内)鍼灸院の紹介

<日程>
8:00 輪島市内の民宿を出発後、被災地域を視察
9:00 山岸町第2団地 集会所 到着
9:10 山岸町第3団地 談話室 到着
10:00~14:30 各所で鍼灸施術・セルフケア指導
15:00 撤収後、金沢駅へ
17:00 レンタカー返却後、金沢駅で解散

<詳細>
昨日は全員自宅を早朝出発していたので、泥のように眠りました。
輪島市内で宿泊させて頂くことで、移動時間も短縮され、本当に助かっています。
付近の復興状況などもお伺いし、その様子を実際に見て回り、活動場所へと向かいます。

輪島朝市跡202503

 

今回の活動場所は、市立輪島病院の南側にある山岸町第2、第3団地でした。
各団地ごとに建物の色、作り、並びに違いがあり、集会所や談話室も備えられています。
ただ、集会所の場所をご存知ない住民の方もおられ、まだあまり活用されていないことが伺えました。

山岸町第2団地集会所外202503
山岸町第2団地 集会所

山岸第3団地談話室
山岸町第3団地 談話室

この日は輪島で開業されている鍼灸師先生にも活動に参加して頂きました。
同じ地域を何度も訪問していますが、鍼灸が初めての人にも多く出会います。
そんな人たちに鍼灸の良さを実感して貰えれば、地元鍼灸院につなげることも出来ます。
その場に地元の先生がおられると、更に紹介しやすくなります。

山岸第3団地談話室202503

そのお陰もあって、多くの方々に支援を届けることができました。
二日間では最も多く(76名)の方々への施術となりました。

現地の支援団体 青年海外協力協会(JOCA)さんのご尽力でもあります。
事前にイベントの告知、当日にもお声がけして頂くことで、多くの方々に支援を届けることができています。

noto, not alone 2

今回の訪問では、復興の兆しを少し感じることも出来ました。
前回豪雨後の「避難所」に比べ、「仮設住宅」にお住まいの方も多くおられました。
ただ、仮設に移ったからと言って安心とは言えません。
むしろ目が行き届きにくくなり、困っている人が見えにくくなる傾向もあります。
小さな部屋で不自由な生活の様子もよく耳にしました。
災害で仕事が無くなってしまったままの方も多くおられました。
震災前の生活にはまだほど遠いと感じます。

私たちの特徴でもある長く寄り添った支援を、今後も続けていきたいと思います。

(ブルー 森川真二)

第7回能登訪問(一日目)概要

<日時>
3月23日(日)13:00~18:30

<場所>
①河原田公民館(輪島市西脇町)
②横地町第1団地 集会所(輪島市横地町)

<参加者>
鍼灸マッサージ師 2名〔木村(岐阜県), 中村(岐阜県)〕
鍼灸師 4名〔藤田(石川県), 重松(兵庫県), 西井(兵庫県), 森川(兵庫県)〕
調整員 1名〔神沢(兵庫県)〕

<受療者>
① 17名
② 22名
計 39名

<対象>
避難所の被災者
仮設団地入居者
近隣住民
支援者

<活動内容>
鍼灸施術
セルフケア用品の無償配布(希望者)
地元(輪島市内)鍼灸院の紹介

<日程>
9:00 金沢駅 出発(車両2台)
12:00 輪島市 河原田公民館 到着
12:10 輪島市 横地町第1団地 到着
13:00~18:30 鍼灸施術・セルフケア指導
19:00 撤収後、輪島市内の飲食店で夕食
20:00 輪島市内の民宿に宿泊

<詳細>
移動が心配な冬の訪問を控えて、今年初の能登訪問。
メンバーも訪問ができる日を心待ちにしていました。
多くのメンバーが今回の参加を希望し、2チームに分かれての活動でした。

観光客で賑わう金沢駅に集合。
2台の車に別れ輪島市へと向かいます。

千里浜海岸202503

途中、千里浜海岸、のと里山空港などを立ち寄り、4か月ぶりの能登の様子を伺います。
主要道路や建物の復旧は進んだものの、まだ至る所に地震の傷跡は残っています。

能登里山空港

はじめの到着地は、6回目の訪問になる河原田公民館。
地震、大雨と、再三に渡って開設された「避難所」としての役目は終えていました。
いつもの運営職員の方々に会えないのは寂しかったですが、非常から日常に戻ってきた表れでもあり喜ばしいことでした。
そこには、私たちの訪問を毎回楽しみにされ、5回目の施術になる方もおられました。
近隣の被災された方々、隣接する仮設団地に入居の方々に、施術をすることが出来ました。

河原田公民館202503

 

もう一方の会場は、横地町第1仮設団地の集会場。
前回訪問した河原田小学校の隣にありました。
河原田小学校には、まだ「避難所」として生活されている方々がおられます。
今回、施術した方の中には、地震は大丈夫だったけど、大雨で家が土砂に埋もれてしまった方も。
当初はあきらめていたけど、ボランティアや支援のお陰で、再建を目指そうという方もおられました。
4月からやっと仮設団地に入られるそうです。
そういう生の声を聞くと、支援を続けたいという気持ちになります。

横地町第1団地202503

 

活動後は、輪島市内で再開された飲食店に行くことができました。
地元のお食事もいただき、地元の旅館に泊まらせていただき、復興が進んでいると感じました。

noto, not alone

(ブルー 森川真二)

輪島での鍼灸ボランティアを終えて

こんにちは。
はり灸レンジャー、パープルの西井牧子です。

はり灸レンジャーとして6回目、私自身は4回目の輪島でのボランティア活動を無事に終えることが出来ました。
活動をサポートしてくださった関係者の方々に深く御礼申し上げます。

発災から7ヶ月が過ぎ仮設住宅への引越しも順次進み始めた9月、輪島に甚大な水害が起こりました。

報道を目にした時、まさか…と目を疑い、輪島の方々がどうかご無事でありますようと祈るばかりでした。

今回の2日間の訪問では、その水害に遭われた方々がたくさんいらっしゃる避難所で鍼灸治療をさせていただきました。

「地震に遭い、水害にも遭い、まさに踏んだり蹴ったり殴られたりだった。」
「水害は地震どころの怖さじゃなかった。」
「海女さんの仕事をしているから、水を怖いと思っていなかったが、心底恐怖を感じた。」…

などと治療中にお話しを伺うたび、言葉を失ってしまいました。

想像を絶する体験をされた方々でしたが、皆さんとても明るく、ボランティアに伺った私達を気遣う優しさに満ちあふれていて、逆に元気をいただいた気がします。

また、今回の活動では輪島での活動時に大変お世話になっているJOCA(青年海外協力協会)の方々に加えて、ピースボートの方々ともご縁をいただきました。

ピースボートの方々とお話しをさせていただくと、なんて心優しく熱い思いを持たれているのだろう…と感情が揺さぶられました。

そして、世の中には災害を自分ごととして捉え、すぐに行動にうつされる心優しい方々が、本当にたくさんいらっしゃるんだなぁと温かい気持ちになりました

私自身、これからもはり灸レンジャーの一員として、ずっと輪島の方々のサポートをさせていただきたいと思っています
これからもどうぞよろしくお願いいたします。

はり灸レンジャー202411西井

第6回 能登訪問

11月3日(日)・4日(月祝)、はり灸レンジャー6回目の活動に木村は3度目の参加をしました。
前回までは、行けば復興が進んでいるように見えましたが、今回は9月の豪雨災害で新たに避難を余儀なくされた方々が生活する避難所での活動になりました。
到着前は、2度も被災した方々にどう声を掛ければ良いのか分かりませんでしたが、いざ着いてみると、地元の皆様はボランティアの訪問に慣れたご様子で温かく対応してくださり、平常心で活動する事ができました。

初日の避難所では、運営側が少人数ながら試行錯誤を繰り返し、より良い環境に改善されていているのが印象的でした。
施術させて頂いた方の中には地震前からの不調をお持ちの方がいる一方で、避難して生活が変わった為に痛みが出てきたという方もいらっしゃいました。
十分に運動できる場所がなかったり、館内の生活音が聞こえたりと様々な変化がある中で、避難所に暮らす方々が家族のように支え合う姿にはこちらが励まされました。
活動スペースに隣接する皆様にもご協力頂きありがとうございました。

二日目は、主に公民館に身を寄せている方々にご利用頂きました。
関わらせて頂く中で、豪雨被害の経験を話して下さる方もおり、怖い思いをされたのだと改めて思いました。
豪雨で大きく生活が変わり、葛藤しているご様子も伺えました。
復興作業は急ピッチで進んでいますが、個人の生活再建には時間が掛かるのがよくわかりました。
そんな中でも、また来て欲しいと言ってくださる方がみえたので嬉しかったです。
次の機会がありましたら、改めてよろしくお願い致します。

今回も、はり灸レンジャーの活動の場を設けてくださった団体様、受け入れてくださった現地の皆様、活動物資をご提供くださる企業様、支えてくれた仲間に厚く御礼申し上げます。

はり灸レンジャー202411木村

ラベンダー 木村

被災地でも、やる事は同じです

こんにちは、はり灸レンジャーイエローの中村です。

第6回目の能登訪問は、個人的に、かなりの緊張と不安を抱えて参加しました。

同じ土地が二度も大きな災害に見舞われる、しかも一度目は地震で二度目は水害というのは、
10年近くボランティアに携わってきて、初めての状況です。

半年近く続き、ようやく終わったと思ったらまた再び始まってしまった避難所生活をしている人たちに
どう声をかけたら良いのか、どう接すれば良いのか…
岐阜から金沢に向かう移動中は、そんなことを考えてました。

…が、毎回のことながら、活動が始まるとバタバタで悩みも吹き飛びます。

今回私が訪問させていただいた
1日目の鳳至小学校、二日目の河原田小学校
どちらも避難所の共有スペースの一角をお借りしての施術。

生活のお邪魔にならないように、かつ受けていただく方のプライバシーはなるべく確保できるように
施術スペースを作り、導線を確保し、治療の流れを考えて…と、

避難所の管理をされてるスタッフの方たちと相談しながら準備をしているうちに
あっという間に予定時刻となり、施術が始まります。

あらかじめ現地サポートスタッフの方が貼ってくださったチラシを見て
予約をしてくれてた方、当日興味を持って声をかけてくださる方とお話をしながら次々と施術させていただく中で、

いつも日常で関わる患者さん達と、何も変わらないことに気づきます。

どんな状況でも、目の前の問題をとにかく片付けて、毎日を精一杯生きているのは一緒で
私たちは、そんな日々の一瞬、機会を頂いて目の前のお体とその方に、できることをするだけです。

そして、今回の思い出は忘れ物を取りに行った時のこと。(忘れ物をして、翌日の朝取りに行きました…。快く対応してくださった皆様、本当にありがとうございます)
わずかな時間でしたが、はり灸治療を受けてくださった方が次々と「昨日ハリを受けてすごく楽だったよ」「体が軽くなった」「ありがとう」と
声をかけてくださったのです。

限られた時間かつ、単発の活動になりがちなボランティア活動で、
こうやって治療を受けてくださった方の生のお声を聞けることはとても貴重で、とても嬉しくなりました。

次にお会いするときまで、どうかどうかお元気で。

そんな、祈りのような気持ちが残った訪問でした。

はり灸レンジャー202411中村