はり灸レンジャーの清水です。
私がはじめて活動に加わったのが2010年の9月。
それから5年という個人的な節目に、また東北を訪問することが出来ました。
今回訪れた福祉仮設への訪問回数はなんと10回目。
施設に入居されている方やスタッフさんたちとも気軽にお話が出来る関係となっており、
前回の施術後の体調の変化から入居者さん達の近況まで話に花が咲きました。
(私が今回施術させていただいた方は、はり灸レンジャーでお配りしているローラー鍼を母子で愛用しているそうです。そういった嬉しいお話を伺えるのも継続訪問の醍醐味です。)
5年半も経つと、どの方からも震災について直接お話を伺う機会は少なくなってきました。
私たちが伺った地域では復興住宅への転居が進んでおり、仮設住宅の閉鎖も近いだろうとのことでした。
しかし、まだまだ続くインフラの建設や、人口の減少といった問題はこれからも続く課題です。
ご主人が地元で土木建設に携わっている奥さんの悩みや、のぞむ仕事先や進学先を求めて町から出ていくお孫さんについて語るおばあちゃんのお話を、施術中に伺いました。
ぼんやり知っているつもりでいたニュースも、より生々しくショックを感じます。
それは、ボランティア活動を始めた当初から変わらずあります。
こうした震災というものがベースにある様々な問題は、きっかけは一つでも、家族や仕事、進路などそれぞれがとても個人的なことでもあり…これからも向き合っていかなくてはいけない事ばかりです。
私達ボランティアは、ほんの一瞬しか関わることしかできませんが、その一瞬でも、体と一緒に心もホッとする時間となっていたらいいな、と思いました。
(清水)
はり灸レンジャー、グレー鈴木です。
第15回東北訪問に参加しました。石巻で予定されていたイベント「にょっきりフェスタ」が雨天のため中止となり、活動先の変更もありましたが、天気も大荒れせず、道中無事に終えることができました。今回も受け入れてくださった皆さんに感謝します。ありがとうございました。
震災から5年半が経った現在、以前仮設住宅での生活を強いられている被災者は多いものの、徐々に仮設住宅から災害公営住宅などに移って行く人々が増えているようです。
今回訪れた南三陸町の入谷福祉仮設住宅でも以前より利用者が減っているように感じました。
そんな中、南三陸町や気仙沼市などでは異常とも言える高齢化が進んでいるようです。
メディアなどで様々報道されていますが、被災者の中でも若い家族は仕事や教育の充実した都市部に移住したり、また避難先にもう5年以上住んでいるので生活のベースができてしまい、そのままその土地に根を下ろして元の被災地に戻って来ないとか。
仕方がないと言えばそうですが、何とも心苦しいですね。
高齢者の中には一人暮らしの方も多いと聞きます。孤独死や精神疾患を防ぐためにも新たなコミュニティ作りが重要だと言います。昔ながらの開けた日本家屋とは違い、集合住宅型の災害公営住宅ではコミュニティを作って行くにはそれなりに難しいとか。それでも現地のおじいちゃんおばあちゃんが率先して、みんなが集まりやすいように集会所を工夫したり、お茶会などを開いたりと努力されてるようです。
福島の原発被害のことも合わせて考えると、こんなにも多くの難しい問題が後を引くなんて、、、、、あの震災は本当に大きく重いものなんだと感じています。
入谷福祉仮設住宅