第5回熊本訪問

【概要】 2018年3月21日(水)~3月23日(金)

 
(御船町 地域の食堂)   (御船町 旧七滝中仮設 談話室)

 もうすぐ地震から2年が経過する熊本。前回の訪問からちょうど1年ぶりの活動でした。この1年の間に、自宅や店舗を再建された方がおられる一方、自宅再建の目途は立たず、引き続き仮設住宅に住まれる方もおられ、復興の差も感じました。
 今回は、地元の方に、被災された町の様子、復興されていく様子、町の魅力なども案内して頂きました。震災をきっかけに、人と人との絆が深まり、共に復興されていく姿に、心を打たれました。私たちもこのご縁を大切に、支援を必要とされる限りこれからも訪問を続けていきたいと思います。

(森川)

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活動メンバーによる報告

第5回熊本訪問日程

東北の震災から7年が経ちました。
私たちの活動はそこから始まりました。
もう7年、まだ7年、いろんな思いが、被災地の方の知らせから伝わってきます。
次の東北への訪問は、秋頃に予定しています。
詳細はまた後日投稿します。

その前に、熊本への訪問が決まりました。(お知らせ遅くなりました。)
今回もこれまで関係を築くことのできた地域へとお伺いさせて頂きます。
よろしくお願い致します。

3月21日(水・祝) 御船町 地域の食堂
3月22日(木) 南阿蘇村 南阿蘇ケアサービス
3月23日(金) 御船町 旧七滝中仮設団地

(森川真二)

第5回熊本訪問活動概要

もうすぐ震災から2年が経過する熊本。
桜が咲いているところも多く見かけましたが、花冷えの折、寒暖差も厳しく感じました。

震災後5回目となる訪問では、住宅や店舗を再建された方もおられる一方、仮設住宅を出ていく目途が立っていない方もおられ、復興の差も感じました。

一日目 3/21(水・祝)
(甲佐 雨 最高 12.2℃ / 最低 8.6℃)

今回初参加の鍼灸師も加わったメンバー5名が、熊本駅に集合。
改装途中の駅舎に、これまで訪問してきたメンバーも違和感を感じます。

レンタカー2台に分かれ、まずは熊本市内の鍼灸院へ。
鍼灸地域支援ネットを通じてこれまでの訪問でもお世話になった先生に、今回もポータブルベッドを1台貸して頂きました。
いろんな方々のご協力ご支援を得て、この活動も成り立っています。

その後、御船町の地域の食堂へ向かいます。
こちらも震災直後に支援に入っていたレスキューストックヤード(RSY)を通じてご縁を頂いた、地域の拠点とも言える場所です。

自宅、家族、親族、職場などに震災の影響を受けられた方、またその方たちを支援する方など、何かしらご縁のある人たちが集まられました。
仮設団地のコミュニティとは違って、住居は失っていなくとも、こうして集まり合える場や機会があるというのは、地域の方々の努力があってこそだと思います。
その分、非日常の生活もあってか、お身体の不調も多数、見受けられました。
こういった方々にこそ、鍼灸は必要なのだと思います。

治療前後には、被災された町の様子、復興されていく様子、地域の魅力なども、案内して頂きました。
「震災があって、この町が好きになった」という言葉が印象的でした。

私たちも、震災があるまでは全く知らなかったこの地域のことを知り、ご縁が出来ました。
これからもこの活動を通して、またさらに知っていきたいと思います。

計 23人施術

二日目 3/22(木)
(南阿蘇 曇 最高 7.6℃ / 最低 -0.2℃)

この日も時折冷たい雨に降られ、寒さも厳しい一日でした。
しかも、この日に訪問した南阿蘇は標高の高い所にあり、山頂には雪が降り積もっていました。

この日は終日、「南阿蘇ケアサービス」での活動でした。
今回で3回目の訪問となります。
ここには施設がいくつか集まっていますので、メンバー各々が別れて、利用者さんをはじめ職員の方々に施術を行なっていきます。
お身体の様子を拝見すると、職員の皆さんの疲労度が伝わってきます。
多くの職員さんがおっしゃられていたのは、「鍼灸院が近くにあればいいのに…」。
鍼灸が初めての方も多かったですが、気に入って貰えることは、嬉しい限りです。
もっと頻繁に受けて頂けると良いのですが、そこはセルフケアの方法もしっかりお伝えしていきます。

いつも「南阿蘇」の様子を見て帰りたいと思うのですが、活動に入るとギリギリまで治療に時間をかけたくなるのが毎度のことで、止むを得ないかと思うようにもなりました。

計 34人施術

三日目 3/23(金)
(甲佐 晴 最高 15.5℃ / 最低 1.3℃)

この日から鍼灸師メンバーは3名に。
御船町にある「旧七滝中仮設団地」を訪れます。
熊本では最多の4回目の訪問となります。
こちらもRSYのご縁と、山間部にあり、ボランティアも入りにくい地域ということで、活動を続けています。

元々、戸数の少ない小規模仮設団地ですが、2年経って出て行かれる方もおられ、残った方は寂しく思われていました。
ただ、あくまで「仮設住宅」です。
東北でもそうですが、長期間暮らしていると、ハード面、ソフト面、ともに無理を感じられてきます。

こちらは平日の午前中ということもあり、来られる人はごくわずかです。
その分、施術、セルフケアの指導にも、力が入ります。
多くの人に提供することも大切ですが、ご縁でこういった支援もあるのかなと感じます。

計 7人施術

今回の訪問も、短期間でバタバタとしてしまいましたが、とても濃い活動でした。
被災地支援ではありますが、私たちも貴重な経験をさせて貰っています。
地元に戻って被災地の様子を伝えていかねばならないですし、どこで起こってもおかしくない自然災害、他人ごととは思わず支え合う気持ちを忘れずにいたいと思います。

これからも、必要とされる限り、お互いに無理のないように、ずっと訪問を続けていきたいと思います。

第5回熊本訪問
計 64人施術

(ブルー 森川真二)

第5回 熊本ボランティアに参加して

こんにちは。
はり灸レンジャー パープルの西井牧子です。

来月で熊本地震から2年が経とうとしています。

今回の はり灸レンジャーの熊本での活動は5回目、そして私自身は4回目の参加でした。

震災後初めて熊本に足を踏み入れた時は、壊滅的な被害を受けられた建物が沢山あり、全壊を免れたもののブルーシートを屋根に掛けられた建物の多さに大変驚きました。

避難所での生活で心身ともに弱っておられる方も多く、とにかくひとりでも多くの方に治療をさせていただきたい、セルフケアの仕方を覚えていただきたい…との思い一心での治療でした。

前回の訪問では仮設住宅への入居がすすみ、避難所は解散されていました。
少しほっとされたのか、笑顔のみられる機会が増えたのが印象的でした。

そして今回。
上益城郡御船町のたしろ食堂と旧七滝中仮設団地の集会所、そして南阿蘇村の施設にて施術をすることが出来ました。

何度か訪問している場所ですので、
「今年も来てくれたのね〜! ありがとう!」
とか
「熊本の事を覚えてくれていて嬉しい!」
などと喜んでいただけ、私もまた再会できた喜びで胸がいっぱいになりました。

はり灸レンジャーでの活動は、同じ場所へ何度も足を運び、継続して現地の方々にお会い出来るので、私も自分の田舎に帰った様な嬉しさや懐かしさを感じます。

そして、少しずつ少しずつ復興していく町の様子や、現地の方々の暮らしぶりを拝見して、良かった〜と安堵出来る場面も増えてきたのが嬉しかったです。

…とは言え、震災前の町の賑わいや生活を取り戻されるには、まだまだ時間もかかるかと思います。

ローラー鍼でのコロコロケアとお灸でのセルフケアを日常生活に取り入れていただいて、これから先もずっとお元気に暮らしていただきたいなぁと心から願っております。

201803_nishii

もうすぐ2年の熊本

こんにちは。
はり灸レンジャーピンクの森川彩子です。

個人的には4回目の熊本訪問です。以前から伺っているところへの再訪ですので、顔を覚えてくださっていたり、鍼を楽しみにされて下さる方もおられ、嬉しく、ありがたく思いました。

1日目の御船町の地域の食堂では、食堂の方の事前の御声掛けのおかげで、地域の為に子ども食堂や動物保護の活動をされておられる方々への施術もさせて頂きました。それぞれ地震で変わってしまった自分たちの生活に対処する毎日があるのに、地域の為に労を惜しまない様子が伝わりました。
体には疲労が十分に表れていましたが、明るい笑顔が印象に残ります。
お互いを思い合う、地域の繋に心動かされました。

2日目の南阿蘇では、地域の老人福祉を担わざるを得ないとも言える、役割の多い施設へ伺いました。
広がりのある素晴らしい環境ですが、道路は復興途中でスタッフの方の移動の負担が続いていました。地震後に在宅の方へお弁当を配る仕事も増えていました。施術では、特にスタッフの方の疲労を取らなければと、力が入りました。

3日目の御船町の仮設団地は山間の小さな仮設です。お互いの顔の見える良い雰囲気の場所です。震災から2年が経とうとする今、その仮設を出られる家族も増えていました。先の目途の立たない方の不安はこれから大きくなるのかもしれません。
今回も良い雰囲気で施術させて頂きましたが、セルフケアはできていないようでした。
毎日の生活に追われると自分のケアは忘れてしまいます。「不調のためにできることは結構あります」と、時々お会いしてお伝えする必要を感じました。

開きつつある ”復興の差” を感じた一方で、熊本の方の明るいお人柄と、誰かの為に、地域の為に、という情熱が印象に残る訪問でした。
人の明るさや熱は希望そのものだと感じました。

もうすぐ2年。まだまだ気がかりの多い生活が続くのだと思います。
鍼灸を通して少しでも不調が減って、安心を増やせるように、これからもお手伝いできればと思います。

201803morikawaaya

 

地域の力は人びとの奮闘に支えられる

はり灸レッド・舟橋寛延です。
今回、2018年3月21日~22日と二日間だけですが、熊本地震の被災地訪問に参加しました。私自身は2回目の熊本入りです。
2016年4月の熊本地震以来、2年目の春を迎える熊本では、今回、御船町と南阿蘇村に伺いました。

そのうち御船町は2016年夏の訪問以来、私個人は2回目になります。2年ほど経つと地震の表面的な爪痕は一訪問者には見つけにくいものです。今回、御船町ではいつも「はり灸レンジャー」を受け入れて下さっている街の食堂での治療でした。多彩な方々が集まる食堂で、濃密な治療と交流ができ嬉しく思います。
治療しながら聞かせてもらう皆さんの話はとても生々しいもので、仮設住宅の暮らしの難しさ、生活復興の歩みの格差などを改めて生の声から感じ取れます。
治療の後、食堂の近所を案内いただいたのですが、古い町並みは情緒にあふれています。御船川のたもとにある街道筋で、かつては物資の集積所として殷賑を極めたことが見て取れます。なまこ壁の街道を歩くと、米問屋の古い建物があり、現役の活版印刷屋があります。 この町の良さを発信していこうという皆さんの声に大きくうなずいたものです。鍼灸治療ボランティアでなくとも、また観光で是非来たい魅力あふれる町ですから。

翌日、熊本市内を北東方面に抜け、南阿蘇に向かいます。映像で皆さんご存知なように 阿蘇大橋の崩落のため国道が途中で規制されていますので、迂回して南阿蘇に入ります。被災地を訪れるたび、いつも思うのですが、こうして実際に車に乗って動き回ることで被災の規模や人々の大変さのいくらかを体で感じることができます。
南阿蘇では大きな高齢者施設での治療で、利用者であるお年寄りとスタッフさんの治療をしっかり行ないました。たとえ施設入居している高齢者でも自分らしい生活をしている姿に敬意を感じました。また、スタッフの皆さんは体調不良でもなかなか体のケアができないようで、私たちの訪問にも意味があったと思えます。
この一帯は巨大なカルデラの真ん中に五つの山々がそびえ、この五座の総称が阿蘇山とのこと。カルデラの南に位置する南阿蘇は水や空気がきれいなこともあり、移住者に人気があるところだそうです。私が治療したなかにも別の土地の出身の方もいました。また、話によると東日本大震災の際、福島第一原発の事故のため、遠くこの南阿蘇まで避難した方もいたとのこと。せっかく放射能から逃れて素晴らしい土地に来たのに、また震災が襲って苦労も多かろうと思いながら耳を傾けました。

今回、2日間の短い滞在でしたが、多くの魅力ある方々と面識を得ることができ、何にも替えがたい財産になりました。私たちボランティアは、どうして幾度も被災地を訪問するのでしょうか?義務感だけでは続かないものです。そこに行けば、日々奮闘している人びとに会えるから行くのだと思います。災害列島日本では、色々な防災計画書がいまも連綿と作り出されています。もちろん一つ一つ意義深い試みであると思いますが、結局は人と人が織りなす関係によってしか、物事は動かないと信じます。被災地で奮闘する人びとの存在こそが私たちボランティアを引き寄せるのです。

201803hunahashi