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はり灸レンジャー ~鍼灸震災ボランティア~
旧ブログサイトです。
グループが発足した2011年から、メンバーによる活動報告や関連団体の紹介、被災地の声、ボランティアの声を届けてきました。こちらのサイトに過去の記事も含め、移行中です。
メール: harikyu.ranger@gmail.com
はり灸レンジャー・グレー鈴木一成です。
7月18日〜20日、NPO鍼灸地域支援ネット(はりネット)宮城県石巻市、岩手県大槌町訪問に参加しました。個人的にはり灸レンジャー以外での被災地ボランティアは初めてになります。今回のメンバーは、はりネット代表・鍼灸師・僧侶の日比先生、緩和ケアがご専門の医師・松原先生、伊勢市民病院看護師の長谷川さん、日比先生の知人で今回自家用車を提供・運転してくださった中村さん、そして私。
1日目(7月18日)
9:00 仙台到着。
11:00 仙台空港にて松原先生、長谷川さんと合流。
12:00 昼食(石巻焼きそば)
13:00 これより中村さんは「ファミリーホーム子どもの家きむら」にて滞在・ボランティア活動のため別行動に。「ファミリーホーム子どもの家きむら」は保護者のない又は家庭養育が困難な子どもたちを引き受けて共同生活をしている里親ファミリーホームです。
★ファミリーホーム子どもの家きむら
14:00 宮城クリニック見学。
からころステーションの理事でもある精神科医の宮城秀晃先生の精神科・内科クリニックを見学。宮城クリニックは津波の直接的被害はなかったものの、近くを通る貞山運河からあふれた水でクリニックの1階が浸水。2階に避難したがインフラも止まり孤立状態に。それから水が引くまでの4日間、スタッフ、外来患者さんと近隣住民も加わえた20名でのサバイバル生活になったそうです。その時の状況を写真を交えて話していただきました。
16:00 津波の被害が大きかった石巻市渡波(わたのは)地区見学。
17:00 からころステーションにてカンファレンス見学後スタッフさんたちに施術。
★からころステーション
19:00 懇親会
2日目
この日からは松原先生、長谷川さんは、からころステーションの業務に同行し、被災者のメンタルケアなど行います。
我々鍼灸師は仮設団地や地域の集会場にて鍼灸、マッサージのボランティアです。
10:00 石巻市糠塚前(ぬかづかまえ)仮設団地にて施術。
13:30 石巻市小積浜(こづみはま)集会所にて施術。
ここでは鍼灸施術と同時に「傾聴僧の会」による法話や抹茶が振る舞われ、にぎやかな雰囲気の中行われました。
★傾聴僧の会
17:30 からころステーションにてスタッフさんへ施術。
3日目
この日は岩手県大槌町の仮設団地にて活動。隣の県といっても移動に3時間はかかるので早朝5:30に石巻を出発。
9:30 大槌町小鎚(こづち)仮設団地 到着
ここではこの仮設団地にお住いの鍼灸師・赤崎先生、岩手県在住の鍼灸師・藤崎先生と娘さん(臨床助手)と合流。さらに昨日に引き続き傾聴僧の会の方々も加わり、「喫茶と鍼灸」というタイトルで開催。このあたり一帯に仮設団地が複数点在しているため、その中の小鎚中村仮設団地と小鎚第5仮設団地の2箇所に分かれて行われました。
15:00 翌日の仕事があるため、私はここで今回のボランティア活動は終了。日比先生は大槌町でもう1泊し、中村さんと共に帰路につくそうです。
16:00 釜石駅から列車で仙台へ。
21:30 仙台発
今回、からころステーションでは「支援者の支援」という形で日頃被災者の支援を続けるスタッフさんたちのストレスケアをしました。若いスタッフさんが多いので、多少の疲労も若さで何とかなっている感じもありました。身体を診てみると結構カチカチとか、指圧すると痛いところだらけとか。支援者のみなさんも疲労やストレスを上手にケアして行く必要があると思いました。
仮設団地では徐々に復興住宅への移住が進んでいる中、また1から地域のコミュニティを作らなければならない事を心配する声が多く聞かれました。また、自治体の意向で復興計画の内容に随分違いが出ているみたいで、そういった問題を指摘する方もみられました。
今回も受け入れてくださった被災地のみなさんに感謝します。是非また訪問したいと思っています。
はり灸レンジャー・ブルーの森川です。
この度、Softbankのご協力の元、より簡単に「はり灸レンジャー」をご支援いただけるようになりました。
3.11の震災から間もなく4年半が経とうとしています。
新聞やテレビを注意深く見ていても、福島原発以外の被災地に関する記事は本当に減ってしまいました。
しかし被災地東北では、未だ多くの方々が、非日常の生活を余儀なくされ、心身の不調も訴えられています。
そんな中、私たちとしては、細くても長く続く被災地支援を心がけ、今年の9月にも宮城県を訪問し、ボランティア治療を実施する考えです。
正直に申しまして、資金面での苦労が絶えません。
この機会に皆さんのご援助をお願いしたく思います。
以下、具体的なご寄付の方法です。
大きく分けて方法は次の3通りあります。
① 口座振替によるご寄付
② クレジットカードによるご寄付
③ Softbank スマホの利用料金の支払いと一緒にご寄付
① 口座振替によるご寄付
お振込いただいた方は、お手数ではありますが下記までご連絡ください。
E-mail : harikyu.ranger@gmail.com
振込先はこちら。
銀行名:三井住友銀行
支店名:芦屋駅前支店
番号:(普通)4321177
名義:はり灸レンジャー会計担当 森川真二
カナ) ハリキュウレンジャー カイケイタントウ モリカワシンジ
② クレジットカードによるご寄付
こちらのリンクにアクセス。
「支援金額」を選択後、カード情報をご記入いただきます。
③ Softbankスマホの利用料金の支払いと一緒にご寄付
こちらのリンクにアクセス。
「毎月継続」or「1回限り」と、「支援金額」を選択いただきます。
活動予定や報告、ご寄付の使用用途等の詳細は、
はり灸レンジャー公式HPをご覧下さい。
皆さまから頂戴した寄付金は、全額、被災者の方々のための活動に使用いたします。
どうぞよろしくお願いします。
はり灸レッド舟橋です。
私たち「はり灸レンジャー」が発足以来、足しげく通っている宮城県の南三陸町。
その南三陸町を舞台にNHKのドキュメンタリー番組が放映されます。
「シリーズ東日本大震災 元気に老いる ~生活不活発病・被災地の挑戦~」
初回放送
総合2015年6月13日(土)
午後9時00分~9時49分
生活不活発病とは、あまり聞きなれない言葉でしょうが、福祉や高齢者医療の世界ではよく使われるものです。
簡単に言うと、日々の暮らしの中で体を動かすことが減り、その結果さまざまな症状が出てくる、というものです。
以前は「廃用症候群」とも言っていましたが、言葉がどぎついせいか今は使われません。
震災が襲った東北地方は、もともと高齢化が進んでいる地域です。高齢化率は30%を越えるとのこと。
街の風景も大きく変わってしまい、それまでの平地では住めなくなったこともあり、お年寄りは運動不足になっていることは想像に難くありません。
実際にボランティア治療中にうかがった話でも、
「震災後、風景が変わりすぎて、見るのもイヤ。散歩に行きたくない」
という声を聞いたこともあります。
そんな被災地、とりわけ私たちにとって愛着のある南三陸町の取り組みを追った番組です。ぜひご覧下さい。
なお見逃した場合、再放送もあります!
総合2015年6月19日(金)
午前1時30分~2時19分(18日深夜)
はり灸ライトグリーンの坂口友亮です。
先日、私の住む豊中市で勝部麗子さんの講演会がありました。
勝部麗子さんは豊中市社会福祉協議会のCSW (コミュニティ・ソーシャル・ワーカー)です。
「プロフェッショナル 仕事の流儀」に出演されたり、深田恭子さん主演のドラマ「サイレント・プア」のモデルになるなど、ご活躍中の勝部麗子さんの講演会だけあって、当日はどしゃ降りの雨にも関わらず会場の公民館は満席でした。
講演会は三部構成で、
①勝部麗子さんから、豊中市の福祉の現状や課題についてのイントロダクション
②認知症や高次脳機能障害の家族を持つ市民の体験談
③「SOSを出せる地域づくり」について、グループディスカッション
という内容でした。講演会の中で特に印象的だった勝部麗子さんの言葉を紹介します。
・地域で自分の居場所を作る。ただし、居場所とは場所の事ではなく、役割の事。自分に役割のある人は元気。
現役時代はバリバリ仕事をされていた方でも、退職したら元気が無くなってしまう…というケースがあります。長く暮らしている場所なのに、会社と自宅以外に居場所が無いと言うのは少しさびしいものです。積極的に地域に関わっていく事が自分の居場所を作る事につながるようです。
・知る事で優しさが生まれる。当事者が勇気を出して事情を話せば、物事の背景が分かり優しくなれる。
「困った人は、困っている人」だと勝部さんは言います。近所に住んでいる困った人、実は人に言えない問題を抱えているのかもしれません。
・声なき声を集める。声なき声が社会を変える。
CSWである勝部さんは、行政が提供するサービスの狭間にいる人を支える為に日々活動しておられます。
SOSを出せる人は半分助かっています。SOSも出せずに困っている人がいる…そんな社会を変えるには、“声なき声”を集める事が必要だと言います。
・認知症を防ぐのは難しく、なるのはある意味しょうがない。でも、認知症になっても安心して暮らせる街を作る事は出来る。
グループディスカッションの最後に、参加者から「認知症にはなぜなるのか?」という質問が出ました。それに対する勝部さんの回答です。認知症はなぜ発症するのか、まだ分からない点もあります。認知症の治療が確立されるのを待つのではなく、認知症になっても暮らせる街を作る。勝部さんの活動の積極性がうかがえます。
ちなみに、講演のタイトルは「~ある時、突然わが身に~地域で生き生き暮らすには」でした。“その時”は誰に身にも、突然やってきます。この記事をご覧のあなたも、一度お住まいの市町村の福祉サービスについて調べてみるのはいかがでしょうか。
はり灸レンジャー・レッド舟橋です。
2015年1月11日(日)、NPO法人ナルク岐阜という団体の総会があり、はり灸レンジャーの活動と東北の現状について、ミニ講演会をして来ました。簡単に報告いたします。
まずNPO法人ナルク岐阜について説明しますと、私自身も会員である地域の互助的なボランティア団体です。シンプルに言えば、会員登録した仲間同士で出来ることを助け合うということです。私ども夫婦にまだ子どもがおらず、わりあい暇だった頃、隔週で1回ほど犬の散歩をお手伝いしていました。飼い主さんがお年を召されて、犬を散歩に連れて行けなくなっていたからです。ジョンという名前のムクムクと可愛い犬でした。最近では土曜日に夫婦で仕事があるため、子どもの面倒を見ていただくという育児支援を受ける側に回っています。身近に親戚がいない私たちには大変助かる団体です。
また、ナルク岐阜さんからは複数回にわたって、はり灸レンジャーの活動資金のカンパを頂戴しています。改めて感謝を申し上げる次第です。
NPO法人ナルク岐阜のHPはこちら
今回はレンジャーの活動と共に、最近の東北の復興状況を自分なりに調べ直し、仮設住宅に入居されている人々の数字や復興住宅の建設がどうして遅れているかのお話をしました。こういう数字は岩手県、宮城県、福島県のHPからPDFなどで入手することができます。
宮城県を例にとりますと、依然として多くの方が仮設住宅に入居しており、全戸数の75%の入居率です。当初、満員だった仮設住宅ですが、間もなく震災4周年という時点でも四分の三の方々は仮設暮らしが続いていることが見て取れます。
はり灸レンジャーがよくお邪魔する石巻市、気仙沼市、南三陸町では80%をこえる入居率です。沿岸部の復興の厳しさが数字の上でも証明される形です。
東北に関する報道が本当に少なくなる中、現地を訪問している私たちは色々な形で情報発信をしていく必要があると痛感しています。今回、ナルク岐阜さんから、お話をする場を与えられたことで、私自身、じっくり考察を深めることができました。貴重な機会をいただけたと再度、感謝いたします。