はり灸レッド舟橋です。
何度も書いてきました、7月の東北訪問。
アッという間に8月の声を聞いています。いよいよ本日が最後になります。
7/16(月・祝)
訪問の最終日の朝、被災地障がい者センターみやぎ・南三陸の宿泊所でひとり目を覚ましました。
連日の行動でさすがに私も疲れが出たようです。昨夜は気づかないうちに眠ってしまっていたようです。
この日は、センターの職員さんや、そのお知り合いの方の治療を致しました。
職員さんは今年の5月に続いて2回目の治療で、喜んでいただけたと思います。
やはり単純な肩こりなどではなく、内臓のメンテナンスが必要であったり、頭痛、不眠傾向が見られます。
さもありなん、という感じです。
ご自身がたも不慣れな仮設住宅で暮らしながら、他の被災者の支援をしているのです。
日々の雑事に加えて、先行きの不透明な暮らしの中で、のんびりできる方がおかしいでしょう。
思い出すと、地震からこっち、地元NPO職員さんは、皆さん懸命に活動をされてきました。
昨年は、われわれ鍼灸師が、職員さんの憔悴した様子を見かねて
「治療しましょうか?」
と声をおかけしても、遠慮される場面が多かったように記憶しています。
一つには鍼灸というものが、あまり普及していない東北地方ですから、まず鍼灸への警戒心、そして、あまり素性の分らない押しかけボランティアのわれわれへの抵抗感もあったかも知れません。
しかし、それ以上に大きいのは、
「自分のことは後回しにして、もっと困っている人から治療してあげて欲しい」
という心の声でしょう。
他の方を思いやる気持ちを今にして深く感じるものです。
同時に、現地の活動も、何かにせかされるような急性期は終息しつつあり、職員さんもホッと治療を受けてみようか、という気持ちになられたのでは、とも感じます。
それは善い兆候だと思われます。
ただ・・
今しがた、急性期は終息しつつあり、と書きました。
それは復興の足取りが確かなものになった、と楽観していうのではありません。
とにかく目の前のことに懸命だった時期は過ぎ去りつつあるという意味です。
そして、前回投稿したなかで現地のKさんがつぶやいた
「端境期(はざかいき)。次へ向かってのエアポケット」
という言葉が、しんどさを表わしています。
一方で思います。
しんどい時期、エアポケットの時期こそ、1年さき、10年さき、いえ100年さきを見すえた活動のプランを大胆に描ける機会かも知れません。
さあ、登米市での治療活動を終え、レンタカーを仙台駅に返却。
空港線という鉄道で仙台空港に向かい、すっかりなじんだ東北にお別れです。
以上、5回にわたって書き連ねてきた7月の報告はいったん終了です。
お伝えしたいエピソードはたくさんありますので、また折にふれて投稿していきます。
次回の「はり灸レンジャー」の東北鍼灸ボランティアは9月の中旬を予定しています。
いままでのメンバーに加えてニューフェイスが複数参加してくれそうです、楽しみです!