第14回訪問 (2)被災地現地の支えあってこその活動

はり灸レッド舟橋の報告2日目です。
2日目は、宿舎としてお借りしている「奏海の杜」のスタッフさんの治療を午前にしました。
震災から5年、ずっと突っ走ってきたメンバーさんの中には体調不良が常態化している方もいて、懸念されます。震災からこっち、待ったなしで次々と状況に合わせて活動されてきたその疲労が心身ともにピークに達していることが見て取れます。日々忙しいなか、体のケアも不十分になるでしょうから、私たちの訪問が良い機会になったのではないでしょうか。
お昼前に登米市の宿舎を出て、東北道を利用して一路南下、福島県の田村市に向かいました。2015年の秋以来ご縁ができた障がい者団体「ゆうとぴあ」の訪問です。
昨年初めてお邪魔したときは休日だったせいもあってか一部の方がたの治療のみでしたが、今回は知的障害の方など、多くの通所している皆さんの前で簡単なお灸教室を開催できました。通所している方から治療の依頼もあり、ここでも幾人かの治療ができました。
田村市と聞いてもピンとこないかも知れませんが、東へ数十キロいけば双葉町、大熊町、浪江町と福島第一原発の近くです。幸い風向きのかげんで田村市に降り注いだ放射能は比較的少ないとのことですが、生活のなかで折に触れ感じることはあろうかと思います。
昨年の訪問の際にも感じましたが、実際に現地に足を踏み入れる意味はとても大きいです。単にマスコミで報道されている福島県の事情は、「大変だ」と感じながらもどこかしら他人事、遠い地の出来事と感じるのはいなめません。しかし、その地で暮らす人々と実際に縁を結ぶと他人事ではなくなってきます。

こうして、私は一足先に「ゆうとぴあ」さんの最寄駅「船引駅」からローカル線で郡山に出て、3/22(火)夜の新幹線で帰省しました。
今回はレンジャー3人の訪問ということもあり、治療できた数は決して多くはありませんでしたが、その分、いつも以上に丁寧に皆さんの声を聞けました。今回も有意義な訪問でした。
NPOのある職員さんがこう言って下さいました。
「いつも(被災地のことを)忘れずに、こうしていらして頂き本当にありがとうございます」
ありがたい言葉であります。同時に私たちの活動はそういったNPOの皆さんの支えなしには根無し草になってしまいます。お礼を言うのはこちらの方です。遅ればせながら、今回、いろいろ現地で調整して下さった皆さん、治療を受けて下さった方々にお礼を申し上げます。ありがとうございました。そして、また秋にお目にかかりましょう!

お灸教室

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