春のお彼岸に気仙沼を訪れる

レッドこと舟橋寛延です。
記念すべき10回目の訪問を無事に終えられ、まずはホッとしています。

今回は多くのメンバーが夜行バスなどで早朝に仙台に集結し、慌ただしく活動を展開しました。
昨年来、宮城県の北限、気仙沼市とのご縁ができ、今回もまず一路車は北上しました。

まず3/23(日)
気仙沼でご自身も大きな被災をこうむった三浦友幸さんの案内のもと、大谷中学校の仮設住宅を訪問しました。
ここは気仙沼市内では最大級の186戸が建設され、集会場も立派なものでした。

なお各自治体は仮設住宅の情報をネット上で公開しています。
たとえば、気仙沼市 ↓
http://www.city.kesennuma.lg.jp/www/contents/1326186289670/
こうしたものを事前に調べて、戸数の大きさや、位置などを事前に調べておくと、住民の方々との会話もスムーズに運ぶことがあります。

大谷中学校では三浦さんの紹介のもと、自治会長さんご夫婦も協力いただき、ベッドなどの設営、治療と進みます。
この日の施術は18名。
大規模仮設ではあるのですが、予想よりは少なかったです。
漏れ聞く話では、やはり
「鍼(はり)って、おっかない」
という声もあったようで、それは至極当然な反応でしょう。

しかし、最初に受けた方が、
「良かったよ」と勧めて下さって、ご友人の方が受けに来られる一幕もあり、今後継続した取り組みができれば一層ニーズは広がると思われます。

名古屋や大阪、神戸の街中とちがい、医療機関がそもそもあまりない土地です。
からだのあちこちに不調があっても選択肢が豊富にあるわけではないのです。

これまで私は合計9回、被災地に足を運んでいます。
この大谷中学校で治療の合間に聞かせていただいた住民の方の話からは、復興の足取りの遅さに対するあきらめのような口調が印象に残りました。

また、中学校の敷地を借りて生活していることに対する後ろめたさ、申し訳のなさも漏らしていました。
現状に不満や不安を持ちながらも、未来への希望を持ちにくい様子に、一ボランティアとしては胸が締めつけられる思いです。

お彼岸の最中でしたので、あるいは患者さんはあまり来られないかな、とも懸念したのですが、お年寄りに限らず、比較的若い方々も顔を出して下さったのは幸いでした。
たまたま最近のボランティア訪問は春と秋のお彼岸に重なるので、慰霊の気持ちの只中にある人々のもとを無遠慮に訪れているのではないかと、やや懸念しているのです。

不作法さや配慮の無さに注意しつつも、ある局面では決然と行動しなければと思います。

(つづきます)

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