(経緯)
3月11日の東日本大震災を受け、ボランティア活動をしたいという鍼灸師の声を複数聞いた舟橋が、まず鍼灸師によるボランティア・グループを結成。メーリングリストで連絡を取り合い、情報を共有。(現在7名が登録)
舟橋はかつて阪神淡路大震災の際、障がい者団体に属しながら、復興活動に従事した経験があり、今回もそのルートをたどって現地に入った。
(期間)
2011年4月28日~5月7日
(参加者)
舟橋寛延(神戸東洋医療学院 OB) 4/28~5/5
竹原彩子(神戸東洋医療学院 OG) 5/3~5/5
森川真二(神戸東洋医療学院 OB) 5/4~5/7
(地域)
宮城県仙台市に事務所と宿舎をかまえる「被災地障がい者センター・みやぎ」にお世話になり、宮城県内の仙台市内、石巻市、女川町などで活動を実施した。
(受け入れ団体)
「被災地障がい者センターみやぎ」は全国の障がい者団の支援により設立され、震災後の障がい者の生活面をあらゆる面でサポートしている。(主なバックアップ団体に大阪の「ゆめ風基金」がある。この基金は永六輔さんなどが世話人)
(実際の活動の様子)
第一次訪問は、障がい者団体に所属するボランティア活動として位置づけられた。鍼灸師としての治療活動は半ば封印し、現地の様子を知る上でも、上記「被災地障がい者センターみやぎ」の活動方針に従って行動をした。具体的には以下の項目である。
1)障がい者の安否確認や介護
2)障がい者のいる家庭の生活支援、津波の被害にあった家屋のゴミだし
3)行政などに情報をつなぐソーシャルワークなどの業務に従事した。
(活動を振り返って)
被災範囲の広範さに圧倒された。阪神淡路大震災の際のノウハウが通用しない部分がある。被災者の今後の生活支援には気の遠くなるような時間がかかるだろう。また、上で報告した障がい者の事例は、震災前からもともと困難を抱えていたものであり、地震・津波で一気に「ふたが開いてしまった」ものとも言える。
この第一次訪問では、鍼灸師としての活動は発揮できなかったが、現地をじかに その目で見たのは大きな経験であった。被災地で苦闘する人びとと直接つながる機会でもあった。
サンリ治療院 舟橋寛延