この度初めて輪島市内避難所への鍼灸支援に関わらせて頂きました。
実際に現地に行かせていただくことで、目の当りにしたことは、地震後1年も経たない内に襲った豪雨の被害がとても大きく深刻であったことです。
豪雨の後、再び避難所生活となり、避難所で生活されている方々のほとんどが、豪雨によるものであったこと、そして支援に入らせていただいた方が語られた「胸まで水に浸かって怖かった」とのお話からは、大変痛ましい状況が伺えました。
しかしながら、そのような目に遭い、先の見えない不安な生活であるにもかかわらず、避難所の皆さんは、1つの家族のように温かく支え合いながら暮らしておられるように感じました。
施術に対して初めは躊躇されていた方も、周りの方からの「気持ちえーよ、受けてみーよ」とのお声掛けで受けて下さる方や、あまりお話にならなかったような男性の方も、施術を受けながら、これまでされていたお仕事の話など何気ないお話をたくさんして下さったり、施術を受けた後「膝楽になったで」とお声を掛けに来て下さったり…。
「皆さんに喜んでいただけるだろうか」と少しの不安を抱いていたことをすっかり忘れるくらい、和やかな雰囲気で治療をさせていただいたことは、大変ありがたく、私が元気をいただきました。
一見影響のない建物が並んでいる通りの中に、倒壊した建物がそのままであったり、標識が斜めになっているままであったり、まだまだ日常ではない風景が広がっていました。
避難所では、洗面場所やトイレが外にあり、これから迎える冬の寒さが心配されます。
支援に入らせていただきました皆様が、そして被災されている多くの方々が、1日でも早く安心した生活に戻れますよう心より願っております。
はり灸レンジャー ブラウン 重松あすみ