第13回訪問の二日目 9/21(月・祝)
続いて二日目の様子です。
午前は、いつもお世話になっているNPO「奏海の杜(かなみのもり)」の事務所にて、職員さんやその関係者の治療をしました。
皆さん、私たちの訪問を心待ちにしていて下さいます。
NPO法人「奏海の杜」は、震災後にできた障害児・者の送迎サービスや放課後デイなど、きめこまかい多様なサービスを南三陸町と隣接する登米市(とめし)で展開しています。
なんと!この10月には待ちに待った南三陸町の新拠点(事業所)のお披露目会も控え、大忙しの様子でした。
一般にNPO法人は、こじんまりした小さい組織ですから、仕事の負担が個々の職員さんにかかっているのでしょう。実際に治療しますと、無理を重ねている身体状況に気づかされます。また、忘れてはならないのが、何気なく普通に会話している方々の大半がいまだ仮設住宅住まいだということです。
午後は、南三陸町の入谷地区という里山農村地区へ。
こちらにある福祉仮設もお馴染みさんですが、少々様変わりしていました。
当初、福祉仮設を運営していた福祉法人が、ようやく新しい老人ホームを建設し、福祉仮設の運営からはずれたのです。
そして、「奏海の杜」が運営の引き受けてとなり、ボランティア活動で2011年の5月から、一貫してお付き合いのある知人が施設長さんになっていました。
また、南三陸町は平地が少なく、丘陵地帯の宅地造成に手間取っていて、全国的にも住宅再建が遅いことで有名です。
(2015年8月末時点で、工事完了率14.1%で、宮城県下の21市町のワースト2位。
宮城県のPDF資料より)
そんな中でも徐々に住宅の復興は進んでいるようですし、再建された特別養護老人ホームに移る方もいて、入谷地区の福祉仮設もずいぶん入居数が減っていました。
予定では2016年には閉鎖されるそうです。
入居者は身体の不自由を抱えている方が大半で、人数が少ない分、じっくりと治療が出来たのは幸いでした。
ある男性のお年寄りは、三味線が得意だったそうで、おどけて演奏のしぐさをして下さり、楽しいひと時をすごしたものです。