ボランティアを続ける思い

はり灸レンジャーブルーの森川です。

自身としては、数え直さなければわからなくなるほどの8回目の訪問となりました。新たな訪問場所や出会いもあり、久しぶりの訪問もあり、もうお馴染みともいえる訪問もあり、また有意義な活動となりました。

ボランティアというのは自らの意思で行くものですが、今回の訪問前には新聞で紹介していただいたり、ご支援をいただいたりと、いつも以上の責任感と使命感も背負って行くことになりました。

その一方で、まだボランティアを続けるの?という声もあります。いつまでも支援していては、自立の妨げにもなるとも。また、遠く離れた地では、被災地の話題が薄れていっているのも、事実です。その結果、助成金も限られ活動資金が少なくなっているのも不安の一つにあります。

そんな複雑な思いの中、今回のボランティアを終えて出てきた答えは、まだまだ活動は続けなければという思いです。

被災地の復興は、道路などのインフラは整備されてきているものの、住民の暮らしがまだまだ不十分です。災害復興住宅への入居は、3年先という話も聞きます。長い仮設住宅暮らしが続くことで、様々な問題も増えています。自殺者が増えている、アルコール依存症が増えている、がんの進行率が早いのではないか、ということなどをお聞きしました。どれも深刻な悩みです。特にコミュニティーを寸断されたような地で、顕著に増加しているようです。

施術中にも、「眠れない日が続く」「お酒の量が増えている」「以前のように病院に通えない」「運動もできないので太っていくばかり」という声は、幾度となくお伺いしました。心身からくるつらさが、先の問題にも影響していると感じます。そんな被災地の声を直接聞くと、もう活動を止めようという気持ちにはなれません。

医療も震災直後の急性期は過ぎ、これからは慢性期疾患などの対策がテーマになっています。そうなると日頃のケアが重要となってくるので、鍼灸などの代替医療のニーズはますます上がってくるのでしょう。むしろこれからこそが、鍼灸師の出番と言っても過言ではないかもしれません。

ただ、何より心を動かすものは、「鍼灸を受けれてよかった」とか、「また来て欲しい」といった、被災者の生の声に他なりません。

森川真二

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