第74回全日本鍼灸学会学術大会@名古屋

2025年5月30日(金)~6月1日(日)第74回全日本鍼灸学会学術大会名古屋大会が開催され、はり灸レンジャーのメンバーも参加しました。

第74回全日本鍼灸学会学術大会@名古屋

 

今大会のテーマは「女性のみかたⅡ―フェムテックによる女性のWell-beingに貢献する鍼灸―」ということで、female(女性)、technology(技術)、Well-being(健康)を追求した学術大会でした。

なお、今大会では、事後参加登録によるアーカイブ配信も可能です。
(一般演題やポスター発表の録画は無いようです。)
詳細は下記のリンクからご確認ください。

■参加登録申込期限:2025年7月22日(火)23:59
■アーカイブ配信期間:2025年6月23日(月)~7月22日(火)※予定

 

はり灸レンジャーからも、昨年の能登半島地震と豪雨災害の支援について報告させて頂きました。
ポスター発表では、今回のテーマである「女性」についても取り上げました。
被災地では女性の受療者の割合が多いです。
被災者の安心、リスク管理を考える上でも、もっと多くの女性鍼灸師の活躍が望まれます。

発表時には、他の災害支援団体や石川県の先生、災害支援に関心のある学生や先生にもご聴講頂き、発表が終わってからも多くの質問を頂きました。
(座長もDSAM(災害支援鍼灸マッサージ師合同委員会)の先生でした!)

質疑応答では、
・鍼灸により効果の見られた疾患は?
・どんなローラー鍼か?その使い方の指導方法は?
・細く長くの活動資金は?
・活動場所は避難所 or 仮設団地?
・被災地で活動する為には?
・はり灸レンジャーに入る為には?
など、多くの質問がありました。
その回答は今後の発表やこちらのサイトでもご紹介していければと思います。

災害現場で、鍼灸は被災者の支えになります。
が、災害支援に関わる鍼灸師の数はまだまだ少ないです。
いざという時の為に、もっと多くの鍼灸師の先生方にも関心を持っていただければと思います。  

<補足>

Q.「被災地で鍼灸支援をする為には?」
A.「日本災害鍼灸マッサージ連絡協議会(JLCDAM)と連携してください。
 単独で入ると、被災地に迷惑をかけることがあります。」

日本災害鍼灸マッサージ連絡協議会(JLCDAM)
災害支援に関わる鍼灸マッサージ師団体の情報共有サイト
https://jlcdam.net

Q.「被災地で多い疾患は?」
A.「問診では鍼灸治療への期待として痛み(頭痛、肩こり、腰痛、膝痛)が多いですが、不眠、倦怠感、めまい感なども愁訴としてよく聞きます。」
(下記リンク内の「施術データ」に、各訪問地の受療者の男女比、年齢比、主訴、鍼灸経験を公開しています)

(ブルー 森川真二)

日本災害医学会総会・学術集会の振り返り

3月6日(木)〜8日(土)の日本災害医学会総会・学術集会記念大会の最終日、木村はJLCDAMの活動場所で鍼灸マッサージ体験のスタッフに加わりました。

初参加で右も左もわからない中、段取りをしてくださる先生の細やかなメールや、前日に参加した仲間の情報もあり、予定時刻丁度に無事辿り着きました。

一緒に活動した先生方も皆様親切で、安心して活動する事ができました。

短い時間でしたが、医療従事者、学生、ほか様々な業種の方の話を聞かせて頂きました。

各地の災害現場で活動をされた方や、被災者側の立場の方、実際に経験された方の言葉は心に響きます。

災害の多い日本ですが、この方々がいてくださる事は本当に心強いです。

災害のない事を願いつつ、有事の際には彼等の存在を心の支えに踏ん張って乗り越えたいものです。

最終日という事で、どなた様もそれぞれ帰路に着く頃でした。

北から南まで、またそれぞれの日常に戻っている頃だと思います。

新生活が始まる方も、これから益々のご活躍を応援する気持ちで関わらせて頂きました。

マッサージを受けている方が『被災地でこのように鍼灸マッサージを提供するのは必要な事だと思う』と言ってくださいました。

これまでの活動が肯定されたような気がしてとても嬉しかったです。

ご縁のあった皆様に恥じないよう今後も活動を続けていきたいです。

このような貴重な経験の場を紹介・提供して頂いた皆様に厚く御礼申し上げます。

日本災害医学会2025

 

(木村)

災害医学会名古屋大会行ってきました

先日の3月6、7、8日の3日間にわたって

ポートメッセ名古屋で開催された

日本災害医学会総会・学術集会にて、JLCDAM(日本災害鍼灸マッサージ連絡協議会)主催の、鍼灸マッサージ体験ブースの活動に参加してきました。

日本災害医学会

 

総会の参加者の多くは医師・看護師をはじめとした医療関係の方々。

マッサージさせて頂く短い時間の中でしたが、災害支援へどのように関わっているか、実際の現場派遣のお話、今回の総会発表についてなど…

ほんの少し施術させて頂く中でお聞きしたリアルなお話はどれも貴重で、鍼灸ボランティアとはまた違った世界を垣間見ることができました。

ニュースでは当たり前のように『医療スタッフが現場入りしました』なんて報道されるけど、あの段階に至るまでにどれだけの日々の下準備があるのか。

災害の経験をまとめて、分析して、色んな視点で、色んな角度で、沢山の人が考え抜いて『次』に備えている。

そんな積み重ねがあっての今なんだな、と

改めて知る事ができました。

そしてほんの少し、そんな場所に関わる機会を頂けたことに感謝の日でした。

日本災害医学会JLCDAM

 

(中村)